2019年07月22日

選挙制度の不公平に対抗するためには野党間協力が必要

(2013年参院選時の記事を再掲したものです)

 前エントリで示した制度と状況を野党が打破するためには、都議選の分析で指摘したのと同様、選挙協力を行う必要がある。参院選挙の歴史上、1人区で野党が自民党に対し勝利を収めたのはわずかに2回、89年と07年のみだが、このときは野党各党が協力し戦っている。拙著『世論の曲解』で述べたが、対抗馬が明確になれば票が流れ込む。逆に自民党圧勝が予定されていれば、棄権票を増やすだけだろう。

 もちろん、基本政策が異なる政党同士が単純に協力をすることは困難でもある。たとえば共産党がみんなの党の候補を支援するようなことは難しいと思われる。ただ、それでもある程度協力しなければこの1人区のハンデキャップを克服することは難しい。参院選は半数改選であり、次回選挙で野党側に風が吹いたとしても、今回の選挙で大差を付けられては安定政権樹立は困難である。続きを読む
posted by suga at 18:32 | 分析記事

参議院選挙制度最大の問題―自民党に下駄を履かせる「小中混合制」

(2013年参院選時の記事を再掲したものです)

 参議院選挙制度は重大な問題を孕んだ選挙制度である。どのような選挙制度も多少の無理や限界はあるが、参議院選挙制度のそれは度を越している。

 『Voice』2012年5月号の時評「農村偏重を生み出す参院選挙制度」やデジタル版イミダスの解説「重大な欠陥をはらんだ参院の選挙制度」で参院選挙制度の問題点について整理しているが、ここではその中で最も重大な問題であるにもかかわらず、世の中一般に認識されておらず、一票の格差とは違ってメディア等で論じられることもない、小選挙区と中選挙区が混合された選挙区制(以下、小中混合制)について分析しておきたい。この制度により、自民党は他党に比べ参院選を有利に戦うことが可能となっている。続きを読む
posted by suga at 18:05 | 分析記事

2019年07月16日

菅原琢「民意は単純ではない」『朝日新聞』2014年2月26日朝刊17面


 選挙結果が報じられる際、新聞をはじめとするメディアには、しばしば民意という言葉が踊る。有権者の思いや意見を代弁しているという自負があるのだろう。だが、選挙に意味を見出すのはそれほど簡単なことではない。先の東京都知事選を例に考えてみたい。

 この選挙では、田母神候補が4位に入ったことが一部メィアの注目を集めた。たとえば本紙では、「田母神氏60万票の意味」と題する特集記事を組んでいる(一一日2面)。この記事を読むと、若者を中心とした過激で「愛国的なネットユーザー」に支持を広げて大量得票した、というのが話の筋となっている。

 ただ、この記事を丁寧に読んでも、この説を支持する明確な根拠は書かれていない。同候補に投じた人々が、愛国的で過激な「ネット保守」と呼ぶべき人々だというデータは示されていないのである。

 むしろこの記事に登場する数字は、わざわざ取り上げることに疑問を投げかける。20代の24%が同候補に投票したとする出口調査結果は、投票率を勘案すれば、同候補に投じたのは20代有権者の10%もいなそうだというデータである。61万票という票数自体、東京都の有権者の6%に満たない。過去に同程度の得票数で落選した柿沢弘治、吉田万三、小池晃、松沢成文は、ここまで大きな扱いを受けていない。

 この記事に限らず、メディアでは田母神票=「過激な保守」という前提で論評が行われた。ここに読み違いがあると筆者は考えている。続きを読む
posted by suga at 02:46 | 懐かしい文章

2019年04月02日

“後退”する日本の女性議員割合

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 政治プレミアのまとめ記事(「おじさん支配」脱却こそ政治不信克服の鍵 女性議員増加なぜ必要なのか 玉木雄一郎さん寄稿に)に提供したグラフのご紹介。衆議院議員の女性議員割合は10年前(≒05年当選議員)と比較して微妙に伸びているけど、他国では大幅に伸びているので世界の中の位置で見ると後退していますよ、ということを示しています。

 ちなみに09年衆院選で民主党の議席が大きく伸びましたが、女性議員率はあまり伸びていません(11.3%)。
posted by suga at 17:02 | 政治プレミア

2019年03月12日

衆院議員と日本人の人口ピラミッド

国会議員の人口ピラミッド

 デジタル毎日「政治プレミア」の意見募集記事(「一言」)が掲載されました。

女性は「政治力が低い」のか 国会の中高年男性支配どう考える

 上のグラフはこちらの記事のために作成したものです。このグラフのご感想等、ご意見は上記の記事に投稿していただければと思います。

2019年3月14日追記
 上記記事にも書いてありますが、意見募集を行っている元記事は玉木雄一郎議員(国民民主党代表)の下記記事です。こちらにもご意見をご投稿いただければ。

玉木雄一郎「女性議員を増やして「既存政治」を飛び越える」(デジタル毎日「政治プレミア」)

 また、政治プレミア内の関連記事一覧はこちらです。

女性の政治参加
posted by suga at 19:26 | 政治プレミア