2019年08月03日

山本太郎・れいわ新選組に関する朝日新聞「耕論」の記事補足


(耕論)山本太郎という現象

 朝日新聞の「耕論」という欄でれいわ新選組について論じました。下記エントリで述べたことにプラスして政策等について述べたものです。

2019年参院選の雑感


 また、下記エントリの内容も関係しています。

社会的弱者に支持されない野党

 このエントリでは、この記事の補足をしておきます。例によってツイッターの呟きのまとめです。

 「耕論」の記事全体のタイトルは「山本太郎という現象」となっていますが、主に自分が聞かれた、答えたのは「れいわ新選組」という政党とその政策についてです。「個人頼みの現状、政策次第」という小見出しにこれが反映されていますね。

 自分の議論はいつもそうですが、今回も事前に数字をいろいろ見てお話をさせていただいております。記事での票数比較では衆院ではなく参院のみんな、維新を使いました。二院クとか日本新党とか言ってもわかる人は少なく、有権者数やら何やらが違いますので。

 今回の記事では載らなかったこととしては、れいわ新選組の今回選挙での戦術の話があります。固定枠の件ですね。現状、マス・メディアもネットの有象無象の議論も、重度障害者が議員になること、に集中していますが、今後のれ新を考えるとこの状況が果たしてどれだけプラスか…って話です。続きを読む
posted by suga at 21:11 | 分析記事

2019年08月02日

社会的弱者に支持されない野党


 政治プレミアの関係で作成した表を載せておきます。

image002.png

 階層帰属意識が上に行くほど自民党支持率が高いのですが、下に行くほど共闘参加野党の支持率が高くなる、とはならない。続きを読む
posted by suga at 22:20 | 分析記事

2019年07月22日

選挙制度の不公平に対抗するためには野党間協力が必要

(2013年参院選時の記事を再掲したものです)

 前エントリで示した制度と状況を野党が打破するためには、都議選の分析で指摘したのと同様、選挙協力を行う必要がある。参院選挙の歴史上、1人区で野党が自民党に対し勝利を収めたのはわずかに2回、89年と07年のみだが、このときは野党各党が協力し戦っている。拙著『世論の曲解』で述べたが、対抗馬が明確になれば票が流れ込む。逆に自民党圧勝が予定されていれば、棄権票を増やすだけだろう。

 もちろん、基本政策が異なる政党同士が単純に協力をすることは困難でもある。たとえば共産党がみんなの党の候補を支援するようなことは難しいと思われる。ただ、それでもある程度協力しなければこの1人区のハンデキャップを克服することは難しい。参院選は半数改選であり、次回選挙で野党側に風が吹いたとしても、今回の選挙で大差を付けられては安定政権樹立は困難である。続きを読む
posted by suga at 18:32 | 分析記事

参議院選挙制度最大の問題―自民党に下駄を履かせる「小中混合制」

(2013年参院選時の記事を再掲したものです)

 参議院選挙制度は重大な問題を孕んだ選挙制度である。どのような選挙制度も多少の無理や限界はあるが、参議院選挙制度のそれは度を越している。

 『Voice』2012年5月号の時評「農村偏重を生み出す参院選挙制度」やデジタル版イミダスの解説「重大な欠陥をはらんだ参院の選挙制度」で参院選挙制度の問題点について整理しているが、ここではその中で最も重大な問題であるにもかかわらず、世の中一般に認識されておらず、一票の格差とは違ってメディア等で論じられることもない、小選挙区と中選挙区が混合された選挙区制(以下、小中混合制)について分析しておきたい。この制度により、自民党は他党に比べ参院選を有利に戦うことが可能となっている。続きを読む
posted by suga at 18:05 | 分析記事

2018年01月05日

若者が自民党を支持しているって本当?第3回――自民党の得票率を過大に報告するメディアの世論調査

 前回から少し時間が空きましたが第3回の記事になります。2017年衆院選に関するデータの公開を待っていました。ちなみに第1回の記事で2014年のデータで代用していたグラフと本文も手直ししています。

 この連載では、これまで2回記事を掲載しました。久々なので要約しておくと、1回目の記事では、出口調査のデータは投票者しか含まないため、若者一般の自民党支持率はわからないと指摘しました。また、出口調査の年代別自民党得票率に投票率を掛けて絶対得票率を見ると若年ほど自民党へ投票する割合は低くなっていました。一方、2回目の記事では、各社の年代別自民党支持率はさまざまで、たとえば20代が他の年齢層に比べて特に高いとは言えないということを示しました。

 ただし、この2回で見た若年層の投票行動と支持政党との間には、大きな乖離があるように見えます。第1回の記事で見たように、若年有権者のうち自民党に投票している割合は低いということは、少なくとも投票所に向かって同党に投票する程度の強さの支持においては、若者ほど自民党支持率は低いと言えます。一方、第2回の記事で見た世論調査の政党支持率では自民党は若年層で一定の支持率となっており、誤差があるにしても高齢層に対して若年層のほうが明確に低い支持率であるとは言えません。

 第1回の記事の最後で「なぜ若年層で自民党支持率が高いのに選挙ではみんな棄権してしまうのか、という疑問が湧くかもしれません」と述べましたが、今回からその答えに近づいていこうと思います。今回の記事では、この選挙結果と世論調査結果の乖離の根本にある世論調査の歪みについて紹介します。続きを読む
posted by suga at 21:58 | 分析記事