2019年07月29日

デジタル毎日「政治プレミア」寄稿記事一覧


 デジタル毎日の「政治プレミア」で、モデレーターをしています。簡単に言えば、主に国会議員の寄稿記事に関して意見募集を行い、寄せられた意見を紹介する役割です。政治プレミア内では、意見募集記事は「一言」、意見紹介記事は「まとめ」と呼んでいます。

 他にも何人かモデレーターの方々がおられますが、自分の場合は「一言」、「まとめ」を通じ論点を提示し、自分で議論を展開してしまいます。いただいたコメントも並列的に紹介するのではなく、意見募集対象記事ともども論理展開の中に組み込んで利用するスタイルです。なのでだいたいいつも長めです。

 このエントリでは、寄稿した「一言」と「まとめ」、意見募集対象記事などの情報をまとめておきます。「一言」は記事全体が無料で公開されますが、「まとめ」は有料記事会員のみ閲覧可能となっています。このエントリでは長めに冒頭部分を引用しておきますので、閲覧の参考にしてください。なお、コメント投稿は誰でもできますが、編集部によるチェックが入ります。


最新記事

第8回
■意見募集記事「一言」
憲法改正は争点として有効か 何をテーマに訴えればいい?(2019年7月18日)
冒頭部分引用
  国政選挙になると、マスメディアでは今回の選挙の「争点」はこれこれといった報道がなされます。各政党、各候補もさまざまな「争点」について考え方や賛否などを表明します。

 そうした報道や選挙戦が悪いとは思いませんが、どれほどの意味があるのかと疑問に思うこともあります。近年の衆参両院の選挙では、投票率は50%近くにまで低下していますから、多くの人がそうした「争点」に無反応、無関心であることは確かでしょう。

票を掘り起こせない野党
 特に野党の側にとってこれはより深刻な問題です。多くの有権者が投票に行かなくなるくらいに、野党側の主張、争点に関心が向かないのが、野党の支持不足、票不足の要因だと言えるからです。自民党は比例区で有権者の2割以下の票数しか集めていないのですが、それで政権を維持できるのも、野党側が大して票を集めることができていないからです。

 野党の顔触れや名前は細かく変わっているものの、野党側が「争点」として取り上げるものは憲法、消費税、年金、原発、与党のスキャンダルなど、近年あまり変わっていません。投票率が一向に上がらないことは、これらいつも取り上げる「争点」が棄権層を掘り起こせていないことを意味します。

■意見募集対象記事
 なし

■関連ページ
2019年参院選の雑感(当ブログ内エントリ)
菅原琢「多くの人々の声すくうには」『朝日新聞』2012年8月30日朝刊 (当ブログ内エントリ)続きを読む
posted by suga at 12:34 | 政治プレミア

2019年07月23日

2019年参院選の雑感


(投開票に際しツイートしたものをまとめた記事です。)

■結果全体に関し
 今回の参院選、大勢は前回とあまり変わり映えしない選挙結果。投票率が低いままで、結果を大きく動かしうる層が棄権しているので当然か。55年体制下の自民大勝が当然の参院選に回帰したような印象。

 「3分の2」が強調されるのも55年体制下参院選に似ている。それだけ差があるということだけど、公明が移動しての差という点は留意しておきたい。

 出口調査の傾向からは、比例得票率は自公あわせ50%超くらいか。有効投票率は50%切るだろうから、絶対得票率は25%くらい。これで政権を維持できるのは、何度も言うけど、自公が弱いとか制度がひどいよりまず野党が票を集められないことが問題。投票率が低いのではなく野党が票を呼べないのが問題。続きを読む
posted by suga at 21:16 | 日記

菅原琢「多くの人々の声すくうには」『朝日新聞』2012年8月30日朝刊


 政府は、原発政策の今後の方針を策定するに当たり、あらゆる手を尽くして「民意」を探ろうとしている。パブリック・コメントを募集し、全国で意見聴取会を開催するのに加え、メディアの世論調査を収集し、討論型世論調査を主催している。これらの作業経過はネット等を通じて公開され、政策決定の場と人々の間の双方向性が確保されている。自民党政権時の政策決定とは隔世の感がある。

 こうした政策過程の導入は、政権交代、そして原発事故が過去の政策決定の密室性を浮き彫りにしたことが要因となっていることは間違いない。しかし、さらにその背後には、日本政治の構造的な問題が横たわっている。それは、人々と政治の距離である。草の根の人々の声を継続的に吸収する仕組みが、日本の政界では欠如しているという問題である。おそらく、広く人々の声を聞くことができていないという自覚があるからこそ、民主党政権はここまで政策決定過程をオープンにしたのだろう。続きを読む
posted by suga at 12:52 | 懐かしい文章

2019年07月22日

選挙制度の不公平に対抗するためには野党間協力が必要

(2013年参院選時の記事を再掲したものです)

 前エントリで示した制度と状況を野党が打破するためには、都議選の分析で指摘したのと同様、選挙協力を行う必要がある。参院選挙の歴史上、1人区で野党が自民党に対し勝利を収めたのはわずかに2回、89年と07年のみだが、このときは野党各党が協力し戦っている。拙著『世論の曲解』で述べたが、対抗馬が明確になれば票が流れ込む。逆に自民党圧勝が予定されていれば、棄権票を増やすだけだろう。

 もちろん、基本政策が異なる政党同士が単純に協力をすることは困難でもある。たとえば共産党がみんなの党の候補を支援するようなことは難しいと思われる。ただ、それでもある程度協力しなければこの1人区のハンデキャップを克服することは難しい。参院選は半数改選であり、次回選挙で野党側に風が吹いたとしても、今回の選挙で大差を付けられては安定政権樹立は困難である。続きを読む
posted by suga at 18:32 | 分析記事

参議院選挙制度最大の問題―自民党に下駄を履かせる「小中混合制」

(2013年参院選時の記事を再掲したものです)

 参議院選挙制度は重大な問題を孕んだ選挙制度である。どのような選挙制度も多少の無理や限界はあるが、参議院選挙制度のそれは度を越している。

 『Voice』2012年5月号の時評「農村偏重を生み出す参院選挙制度」やデジタル版イミダスの解説「重大な欠陥をはらんだ参院の選挙制度」で参院選挙制度の問題点について整理しているが、ここではその中で最も重大な問題であるにもかかわらず、世の中一般に認識されておらず、一票の格差とは違ってメディア等で論じられることもない、小選挙区と中選挙区が混合された選挙区制(以下、小中混合制)について分析しておきたい。この制度により、自民党は他党に比べ参院選を有利に戦うことが可能となっている。続きを読む
posted by suga at 18:05 | 分析記事